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【戦略レビュー】抗体・ADC・希少疾患への成長投資とグローバル共創戦略
AstraZenecaはがん領域における抗体医薬やADCへの投資を軸に、希少疾患(Alexion買収)やバイオ製造の内製化(Pfizer工場買収)などを通じてパイプラインと事業基盤を多角化してきました。近年は日本企業である第一三共との大規模なADC提携でも注目を集めています。
主な買収・提携(2015〜2025)
- 2015年:Acerta Pharma(BTK阻害薬)取得(シェア取得)〜40億ドル
- 2020年:Daiichi Sankyoとの第1回目のADC提携(Enhertu:乳がん・胃がん)
- 2021年:Alexion Pharmaceuticals(希少疾患)買収 約390億ドル
- 2022年:Daiichi Sankyoとの第2回ADC提携(DS-1062など) 約60億ドル規模
- 2023年:Pfizerのバイオ製造工場を買収(アイルランド)
- 2024年:Absciと抗体生成AIに関する提携
戦略的意義
AstraZenecaはグローバル製薬大手として、がん・希少疾患・バイオ医薬品製造基盤を重点分野に据えています。特に日本企業である第一三共との提携は、日欧間の技術連携の象徴ともなっており、国際共同開発の成功事例として注目されています。
ひとこと
第一三共とのパートナーシップにより、AstraZenecaはADC分野で先進的なポジションを築いています。大手企業がスタートアップや他国企業と協働して新技術を社会実装していく動きは、産業全体の発展を促進します。
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