Biotech Investment News:Takeda Pharmaceuticalの過去10年+最新Dealまとめ(2015〜2025)

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【戦略レビュー】希少疾患・消化器・神経・腫瘍・ワクチンの5本柱とグローバル展開

武田薬品工業(Takeda)は、2011年のNycomed買収で欧州市場を獲得。呼吸器・消化器領域の基盤を築き、その後Shireの買収で希少疾患領域へ本格進出しました。さらにNanotherapeuticsによりVero細胞を活用したワクチン製造技術を取得し、マイクロバイオーム、mRNA翻訳制御、細胞治療など革新的技術へと展開しています。

主な買収・提携(2011〜2025)

  • 2011年:Nycomed(消化器・呼吸器、欧州拡大)買収|約140億ドル
  • 2016年:Ariad Pharmaceuticals(がん)買収|約52億ドル
  • 2018年:Shire(希少疾患)買収|約620億ドル
  • 2019年:Nanotherapeutics(Vero細胞技術)買収
  • 2020年:PvP Biologics(セリアック病)買収
  • 2021年:Anima BiotechとmRNA翻訳制御技術の提携
  • 2022年:Nimbus Therapeuticsと炎症性疾患に関する提携
  • 2023年:Empress Therapeuticsとマイクロバイオーム創薬で提携
  • 2024年:Poseida TherapeuticsとCAR-T細胞治療で提携

戦略的意義

Nycomedでの欧州拡大、Shireによる希少疾患の強化、Nanotherapeuticsを通じたワクチン基盤の取得、そして最先端モダリティへの継続的な投資により、タケダは地理・疾患領域・技術面においてグローバルリーダーとしての地位を確立しています。

ひとこと

巨額取得のShireを土台に、Takedaは多様な先端創薬技術を段階的に取り込み、未来に備えた投資を展開しています。Shire買収によりトップ10入を果たしましたが、現在トップ10ランク外になっています。すべてが即成功するわけではありませんが、AIや細胞免疫、神経変性領域など次世代を見据えたアセット強化は、真に価値ある転換点といえるでしょう。

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この記事を書いた人

大学院修了後、米国トップ研究病院に留学し本格的に治療法・治療薬創出に取り組み、成功体験を得る。その後複数のグローバル製薬会社に在籍し、研究・ビジネス、そしてベンチャー創出投資家を米国ボストン、シリコンバレーを中心にグローバルで活動。アカデミアにて大学院教員の役割も果たす。

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