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入門シリーズ
【初心者向け In vivo CAR-T 特集 #第3回】がんだけを狙うために:標的抗原の選定と特異性
「がん細胞だけを狙う」と言われるCAR-T細胞療法ですが、その精度はどのようにして決まるのでしょうか?その鍵を握るのが“標的抗原”の選定です。本記事では、in vivo型CAR-Tの開発において重要な「がん特異性」と「正常組織との識別性」に焦点をあてて、基... -
入門シリーズ
【初心者向け In vivo CAR-T 特集 #第2回】技術の核心:ナノ粒子・ベクター・mRNAでT細胞を書き換える
前回はCAR-T細胞療法の基本と、象徴的な成功例であるエミリーの回復劇を通じて、その革新性をご紹介しました。今回はさらに一歩踏み込んで、「in vivo型 CAR-T」実現に不可欠な技術要素——ナノ粒子、ウイルスベクター、mRNAデザインなど——について、丁寧に... -
入門シリーズ
【初心者向け In vivo CAR-T 特集 #第1回】少女エミリーが示した奇跡:CAR-Tとは何か?
がん細胞だけを狙って攻撃する新しい治療法として注目されているCAR-T細胞療法。中でも、生体内で作用する「in vivo型」のCAR-Tが次世代治療として期待されています。本特集では、その最前線に迫る前に、まずCAR-Tの原点と仕組みを丁寧に解説します。感動... -
入門シリーズ
ADCシリーズ第4回:薬物放出の仕組みと腫瘍細胞内での作用メカニズム
抗体薬物複合体(ADC:Antibody-Drug Conjugate)は、がん細胞に対して選択的に強力な細胞毒を届ける革新的な治療技術です。 第4回では、ADCが細胞内に取り込まれた後、いかにしてリンク技術によってペイロードが放出され、がん細胞を死滅させるかという最... -
入門シリーズ
初心者向け入門シリーズ
夏休み特集|初心者向け入門シリーズ Vol.2(第1回)抗体って何?がんを狙い撃つ夢の治療薬「ADC」の誕生前夜 こんにちは、Morningglorysciencesの夏休み特集「初心者向け入門シリーズ」第2弾がスタートしました。今回のテーマは、がん治療の最前線を担う... -
入門シリーズ
初心者向け入門シリーズ
夏休み特集|初心者向け入門シリーズ 第1弾(後編)副作用は?世界の開発競争は?肥満治療薬の未来を見てみよう 前回の記事では、肥満治療薬の基本やGLP-1の働き、現在使われている主な薬についてやさしく解説しました。今回はその続きとして、副作用やリ... -
入門シリーズ
初心者向け入門シリーズ
夏休み特集|初心者向け入門シリーズ 第1弾(前編)やせ薬って何?話題の肥満治療薬をゼロからやさしく解説 こんにちは!Morningglorysciencesの夏休み特集、初心者向け入門シリーズの第1弾をお届けします。このシリーズでは、医療やバイオの知識がない方... -
創薬
Drug Discovery News(創薬ニュース)
標的タンパク質分解を加速する革新技術「BPI」— 結合部位ごとの分解効率を可視化 はじめに タンパク質の「分解」を薬理学的に操作する――この標的タンパク質分解(TPD)技術は、これまで「創薬が難しい」とされてきた標的に対して新たな可能性を開く戦略と... -
治療薬ニュース
治療薬ニュース
インフルエンザ予防に新時代到来?—CD388が示す「1回注射で1シーズン」保護効果 はじめに これまでインフルエンザの予防といえばワクチンが主流でしたが、今その常識が覆ろうとしています。Cidara Therapeutics社が開発中の長期作用型抗インフルエンザ薬「... -
バイオテック投資
日本の製薬企業は何を選び、どう世界に挑んだか?— 2015〜2025年の10年戦略総括
はじめに この10年、日本の大手製薬企業もグローバル競争の中で進化を遂げてきた。第一三共、武田薬品、大塚製薬、アステラスといった各社は、それぞれの強みを活かしながら、自社創薬、新規モダリティの導入、海外展開、そしてM&A戦略を通じて競争力... -
バイオテック投資
製薬メガファーマは何に賭けたか? — 2015〜2025年の買収・提携から読み解く技術と治療領域の潮流
はじめに 2015〜2025年の10年間、グローバル製薬企業は革新性の高い治療領域への進出と新技術の内製化・導入を進めてきた。本稿では、22社の企業動向をベースに、各社の戦略的買収・提携の動きから、主要テーマ・治療領域・技術トレンドを読み解く。 強化... -
最新科学ニュース
【Science News】Cancer Discovery Perspective掲載:p53変異の腫瘍抑制機能を小分子で回復する新アプローチ
2025年6月号のCancer Discovery誌に掲載された最新研究で、小分子化合物を用いてp53変異タンパク質の腫瘍抑制機能を回復させる新戦略が報告されました。本研究は同号のPerspectiveでも特集され、注目を集めています。 p53は多くのがん種で最も高頻度に変異... -
最新科学ニュース
【Science News】Cancer Discovery Spotlight掲載:CAFがNK細胞を抑制し乳がん転移を促進する新機序
2025年6月号のCancer Discovery誌に掲載された最新研究で、がん関連線維芽細胞(CAF)が乳がんの転移形成を促進する新たな免疫抑制メカニズムが明らかとなりました。本研究は同号のSpotlightにも選出されています。 研究チームは、高齢化やBRCA遺伝子変異... -
最新科学ニュース
【Science News】KRAS阻害と免疫依存性:膵臓がん治療における免疫系の役割を解明(Cancer Discovery要約/ひとこと付)
2025年6月にCancer Discovery誌オンライン版に掲載された最新研究により、KRAS G12D阻害薬による膵臓がん(PDAC)治療において、**T細胞依存性の腫瘍退縮メカニズム** が重要な役割を果たすことが示されました。 膵がんではKRAS G12D変異が主要ドライバー... -
最新科学ニュース
【Science News】食道扁平上皮がん発症における高変異細胞の長期潜伏メカニズムを解明:Cancer Discovery要約(ひとこと付)
2025年6月号のCancer Discovery誌に掲載された最新研究により、食道扁平上皮がん(ESCC)の発症過程において、多数のドライバー変異を獲得した高変異細胞が長期間にわたり潜伏状態(休眠)を維持し、その後にがん化へ移行する仕組みが明らかになりました。... -
希少・小児疾患
Rare & Pediatric Disease News Vol.2:日本の小児希少疾患創薬はどこまで追いつけるのか?
– PRV終了後の世界で、グローバルと比較した課題と展望 – 2024年に米国FDAの「小児希少疾患 優先審査バウチャー(PRV)」制度が終了し、世界的に小児希少疾患領域のイノベーションをどう維持するかが議論の的となっています。シリーズ第1回では米国の制度... -
創薬
【In vivo CAR T特別編①】体内でCAR-T細胞を作り出す時代へ:課題と期待の最前線
CAR-T療法は血液がん治療における画期的アプローチとして注目を集めてきましたが、従来は患者から採取したT細胞を体外で遺伝子改変・培養して戻す「ex vivo製造」が必要でした。この製造工程は高コスト・長期間・限定的な施設依存性といった課題があり、普... -
希少・小児疾患
Rare & Pediatric Disease News Vol.1
🧒 はじめに:なぜ小児・希少疾患が注目されるのか? 小児希少疾患は、患者数が少なく、治療法が限られているにもかかわらず、命に関わる重篤な疾患が多く存在します。そのような背景の中で、アメリカでは2012年に「Rare Pediatric Disease Priority Review... -
製薬会社・バイテックニュース
【RWD・ゲノムビジネス特別編】23andMe買収劇に見るリアルワールドデータ活用の課題と可能性
個人向け遺伝子検査ビジネスの先駆けであり、世界最大級のゲノム・家族情報データベースを保有していた米国の23andMeが、ついに経営破綻を迎えました。当初はRegeneronによる買収交渉が報道されていましたが、最終的に創業者であるAnne Wojcicki氏が305百... -
AI創薬
【AI創薬の現実①】AI Drug Discoveryはどこまで実用化されているのか?期待と限界を整理する
近年、AI(人工知能)技術の進化に伴い、AI創薬(AI Drug Discovery)という言葉が急速に注目を集めています。ニュースや論文でも「AIが新薬を生み出す」「創薬が自動化される」といった期待感が語られることが増えています。 しかし、実際の創薬実務にお...