がん治療薬ニュース速報:darolutamide (Nubeqa) が去勢感受性転移性前立腺がんにFDA承認

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【FDA承認速報】Bayerのdarolutamide (Nubeqa)が去勢感受性転移性前立腺がんに承認(2025年6月3日)

2025年6月3日、米国FDAはdarolutamide (Nubeqa)を去勢感受性転移性前立腺がん(mCSPC)治療薬として承認しました。本剤は既にdocetaxel併用療法として承認されていましたが、今回単独療法としても適応が拡大されました。ARANOTE試験(NCT02799602)の結果に基づいて承認されました。

疾患概要:去勢感受性転移性前立腺がんとは

去勢感受性転移性前立腺がんは、ホルモン療法(去勢療法)に反応を示す段階の進行性前立腺がんです。通常は内分泌療法と併用して新規ホルモン薬や化学療法が行われます。

治療履歴サマリー

  • 薬剤名:darolutamide (Nubeqa)
  • 企業:Bayer Healthcare Pharmaceuticals Inc.
  • 承認日:2025年6月3日
  • 適応症:去勢感受性転移性前立腺がん(mCSPC)
  • 作用機序:アンドロゲン受容体阻害
  • 根拠試験:ARANOTE試験(NCT02799602)
  • 主な効果:
    • rPFS:ハザード比 0.54(95% CI: 0.41–0.71, p<0.0001)
    • OS:統計学的有意差なし(HR 0.78; 95% CI: 0.58–1.05)

患者さん向け解説

Nubeqaはホルモン療法と併用して進行前立腺がんの進行を抑制します。従来の化学療法を必要としない新たな治療選択肢となります。

M&A情報

  • 子会社情報:該当なし(Bayer自社開発)
  • 買収日:該当なし
  • 買収当時の開発段階:該当なし
  • 投資家情報:Public Investors (ETR: BAYN)

出典情報

本承認情報は Drugs@FDA(米国食品医薬品局) およびAACR配信情報に基づいています。

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この記事を書いた人

大学院修了後、米国トップ研究病院に留学し本格的に治療法・治療薬創出に取り組み、成功体験を得る。その後複数のグローバル製薬会社に在籍し、研究・ビジネス、そしてベンチャー創出投資家を米国ボストン、シリコンバレーを中心にグローバルで活動。アカデミアにて大学院教員の役割も果たす。

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