がん治療薬ニュース速報:treosulfan (Grafapex) が造血幹細胞移植前処置にFDA承認

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【FDA承認速報】medacのtreosulfan (Grafapex)がAML/MDSの同種造血幹細胞移植前処置に承認(2025年1月21日)

2025年1月21日、米国FDAはtreosulfan (Grafapex)を、急性骨髄性白血病(AML)または骨髄異形成症候群(MDS)の成人および1歳以上の小児に対する同種造血幹細胞移植(allo-HSCT)前処置レジメンの一部として承認しました。fludarabineとの併用により使用されます。MC-FludT.14/L Trial II(NCT00822393)の結果に基づいています。

疾患概要:AML/MDS移植前処置におけるtreosulfanとは

造血幹細胞移植前処置では高用量化学療法が行われます。treosulfanはbusulfanに代わる選択肢として、毒性軽減と有効性の両立が期待されます。

治療履歴サマリー

  • 薬剤名:treosulfan (Grafapex)
  • 企業:medac GmbH
  • 承認日:2025年1月21日
  • 適応症:AML/MDS患者のallo-HSCT前処置(成人および1歳以上小児)
  • 作用機序:アルキル化剤
  • 根拠試験:MC-FludT.14/L Trial II(NCT00822393)
  • 主な効果:
    • 全生存(OS):HR 0.67(95% CI: 0.51–0.90)対 busulfan群
    • AML群:HR 0.73(95% CI: 0.51–1.06)、MDS群:HR 0.64(95% CI: 0.40–1.02)

患者さん向け解説

Grafapexは移植前の前処置で使用される薬剤で、従来薬より副作用が軽減される可能性があります。

M&A情報

  • 子会社情報:該当なし(medac自社開発)
  • 買収日:該当なし
  • 買収当時の開発段階:該当なし
  • 投資家情報:Private Company (medac GmbH)

出典情報

本承認情報は Drugs@FDA(米国食品医薬品局) およびAACR配信情報に基づいています。

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この記事を書いた人

大学院修了後、米国トップ研究病院に留学し本格的に治療法・治療薬創出に取り組み、成功体験を得る。その後複数のグローバル製薬会社に在籍し、研究・ビジネス、そしてベンチャー創出投資家を米国ボストン、シリコンバレーを中心にグローバルで活動。アカデミアにて大学院教員の役割も果たす。

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