【Biotech Investment News】Sanofiの2025年 戦略的ディール総まとめ

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【Dealまとめ】Sanofiが2025年に進める注目のM&Aと提携(第3四半期に向けて)

2025年に入り、Sanofiは免疫、神経、希少疾患領域を中心に一連の積極的なM&Aと提携を進めています。以下に主なディールをまとめ、その戦略的な意図を整理します。

🧩 2025年の主要ディール一覧

  1. Blueprint Medicines社(米国)買収
    • 規模:最大95億ドル(約9.5Bドル)
    • 買収価格:129ドル/株+最大6ドルのCVR
    • 目的:レア免疫領域(全身性肥満細胞症)の強化
    • 完了予定:2025年第3四半期
  2. Vigil Neuroscience社(米国)買収
    • 規模:約4.7億ドル+最大0.2億ドルのCVR(1株あたり8ドル+2ドルCVR)
    • 標的:アルツハイマー病治療候補VG-3927
    • 完了予定:2025年第3四半期
  3. DR-0201(Dren Bio子会社)買収
    • 規模:前払6億ドル+最大1.3億ドルのマイルストーン支払い
    • 標的:自己免疫疾患向け細胞除去型bispecific engager
    • 取引完了:2025年5月27日
  4. Formation Bio社とのJAK/SYK阻害薬ライセンス契約
    • 規模:最大5.45億ユーロ(約6.32億ドル)
    • 対象:慢性手湿疹治療薬gusatacitinib(JAK/SYK二重阻害)
    • 目的:新適応でのフェーズ試験実施

🔍 戦略的背景と位置付け

  • Sanofiは主力薬「Dupixent(デュピクセント)」への依存を減らし、希少疾患・免疫領域へ重点シフト。
  • Blueprint買収でAyvakit取得やライブラリ拡充、DR-0201で早期免疫プログラムを補完。
  • Vigilで神経変性疾患にもパイプラインを拡大。
  • AI創薬企業との連携(Formation Bio)も進展。

📅 2025年第3四半期に注目

BlueprintとVigilの買収はいずれも「2025年第3四半期完了予定」。両取引は免疫・神経領域の拡充に直結しており、EPSへの寄与も期待されています。

🗣 ひとこと

製薬業界には世界共通のパテントクリフ問題があります。Sanofiは、将来を見据えて集中投資をしています。これは治療方法の多様化が進み、自社のみではスピードが追いつかない背景があります。今後も他の製薬会社やバイオテックに関してもまとめ記事を発信していきます。

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この記事を書いた人

大学院修了後、米国トップ研究病院に留学し本格的に治療法・治療薬創出に取り組み、成功体験を得る。その後複数のグローバル製薬会社に在籍し、研究・ビジネス、そしてベンチャー創出投資家を米国ボストン、シリコンバレーを中心にグローバルで活動。アカデミアにて大学院教員の役割も果たす。

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