がん治療薬ニュース速報:nivolumab+ipilimumab (Opdivo+Yervoy) がMSI-H大腸がんにFDA承認

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【FDA承認速報】Bristol Myers Squibbのnivolumab+ipilimumabがMSI-H/dMMR大腸がんに承認(2025年4月8日)

2025年4月8日、米国FDAはnivolumab (Opdivo)ipilimumab (Yervoy)併用療法を、12歳以上の切除不能または転移性MSI-H/dMMR大腸がん(CRC)患者に対して承認しました。同時に、既治療例に対するnivolumab単剤の加速承認が本承認に移行されました。承認はCHECKMATE-8HW試験(NCT04008030)の結果に基づいています。

疾患概要:MSI-H/dMMR大腸がんとは

MSI-H/dMMR大腸がんは遺伝子修復異常を伴うサブタイプで、免疫療法に高い奏効が示されています。若年発症や家族性腫瘍との関連も知られています。

治療履歴サマリー

  • 薬剤名:nivolumab (Opdivo)+ipilimumab (Yervoy)
  • 企業:Bristol Myers Squibb Company
  • 承認日:2025年4月8日
  • 適応症:切除不能または転移性MSI-H/dMMR大腸がん(12歳以上)
  • 作用機序:PD-1阻害+CTLA-4阻害(免疫チェックポイント阻害併用療法)
  • 根拠試験:CHECKMATE-8HW試験(NCT04008030)
  • 主な効果:
    • 一次治療:PFS中央値未到達 vs 5.8ヶ月(HR 0.21; p<0.0001)
    • 全治療ライン:PFS中央値未到達 vs 39.3ヶ月(HR 0.62; p=0.0003)、ORR 71% vs 58%

患者さん向け解説

Opdivo+Yervoy併用療法は免疫細胞の働きを活性化させ、遺伝子修復異常型の大腸がんに対して高い治療効果が期待されます。

M&A情報

  • 子会社情報:該当なし(Bristol Myers Squibb自社開発)
  • 買収日:該当なし
  • 買収当時の開発段階:該当なし
  • 投資家情報:Public Investors (NYSE: BMY)

出典情報

本承認情報は Drugs@FDA(米国食品医薬品局) およびAACR配信情報に基づいています。

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この記事を書いた人

大学院修了後、米国トップ研究病院に留学し本格的に治療法・治療薬創出に取り組み、成功体験を得る。その後複数のグローバル製薬会社に在籍し、研究・ビジネス、そしてベンチャー創出投資家を米国ボストン、シリコンバレーを中心にグローバルで活動。アカデミアにて大学院教員の役割も果たす。

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