がん治療薬ニュース速報:pembrolizumab (Keytruda) がHER2陽性胃・食道接合部腺がんにFDA承認

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【FDA承認速報】Merckのpembrolizumab (Keytruda)がHER2陽性PD-L1陽性胃・食道接合部腺がんに承認(2025年3月19日)

2025年3月19日、米国FDAはpembrolizumab (Keytruda)を、HER2陽性かつPD-L1 CPS ≥1を有する局所進行切除不能または転移性胃腺がん・食道胃接合部(GEJ)腺がんの成人一次治療として承認しました。本承認は、2021年5月の加速承認から通常承認への移行です。KEYNOTE-811試験(NCT03615326)の結果に基づいています。

疾患概要:HER2陽性胃・食道接合部腺がんとは

HER2陽性胃・GEJ腺がんは分子標的薬と免疫療法の併用が進むサブタイプで、PD-L1発現を伴う例では免疫チェックポイント阻害の効果が期待されています。

治療履歴サマリー

  • 薬剤名:pembrolizumab (Keytruda)
  • 企業:Merck & Co., Inc.
  • 承認日:2025年3月19日
  • 適応症:HER2陽性かつPD-L1 CPS ≥1の進行胃腺がん・GEJ腺がん一次治療
  • 作用機序:抗PD-1抗体(免疫チェックポイント阻害)
  • 根拠試験:KEYNOTE-811試験(NCT03615326)
  • 主な効果:
    • PFS中央値:10.9ヶ月 vs 7.3ヶ月(HR 0.72; 95% CI: 0.60–0.87)
    • OS中央値:20.1ヶ月 vs 15.7ヶ月(HR 0.79; 95% CI: 0.66–0.95)
    • ORR:73% vs 58%、DOR中央値:11.3ヶ月 vs 9.6ヶ月

患者さん向け解説

KeytrudaはHER2陽性・PD-L1陽性の進行胃がんにおいて、化学療法や分子標的薬と併用し治療効果を高める新たな免疫療法です。

M&A情報

  • 子会社情報:該当なし(Merck自社開発)
  • 買収日:該当なし
  • 買収当時の開発段階:該当なし
  • 投資家情報:Public Investors (NYSE: MRK)

出典情報

本承認情報は Drugs@FDA(米国食品医薬品局) およびAACR配信情報に基づいています。

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この記事を書いた人

大学院修了後、米国トップ研究病院に留学し本格的に治療法・治療薬創出に取り組み、成功体験を得る。その後複数のグローバル製薬会社に在籍し、研究・ビジネス、そしてベンチャー創出投資家を米国ボストン、シリコンバレーを中心にグローバルで活動。アカデミアにて大学院教員の役割も果たす。

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