Morning Glory Sciences– Author –
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【Science News】Cell Leading Edge掲載:細胞休眠(quiescence)出入りを制御する転写リモデリングの新知見
2025年6月号のCell誌に掲載された最新研究により、細胞が休眠状態(quiescence)に入る過程と、再び増殖を再開する過程を統合的に制御する転写プログラムが明らかとなりました。本論文はCellの注目特集であるLeading Edgeにも選出されています。 研究チー... -
FDA Treatment News:CAR-T細胞治療におけるREMS規制がFDAにより撤廃
【FDA発表】CAR-T製品に課されていたREMS制度が2025年6月に撤廃 2025年6月、米国食品医薬品局(FDA)は、自家CAR-T細胞治療製品(autologous CAR-T therapies)に対して課していたリスク評価および緩和戦略(REMS)制度を廃止したと発表しました。これは、... -
Biotech Investment News:バーテックスの主な買収・提携まとめ(2015〜2025)
【戦略レビュー】嚢胞性線維症を超えて:遺伝病、疼痛、再生医療へと拡張する投資 Vertex Pharmaceuticals(バーテックス)は、CF(嚢胞性線維症)治療薬で築いた地位を基盤に、RNA治療、遺伝子編集、再生医療、鎮痛領域などへの多角的なパイプライン拡大... -
Biotech Investment News:リジェネロンの主な買収・提携まとめ(2015〜2025)
【戦略レビュー】抗体技術・遺伝子編集・眼科領域での先端的統合 Regeneron Pharmaceuticals(リジェネロン)は、独自の抗体開発プラットフォーム「VelociSuite」を基盤に、眼科・免疫・腫瘍・希少疾患領域を中心に成長。近年はCRISPRやRNAiなど先端技術企... -
Biotech Investment News:Novo Nordisk(ノボ ノルディスク)の過去10年+2025年の主なDealまとめ(2015〜2025)
【戦略レビュー】糖尿病の巨人から、肥満・NASH・RNA・希少疾患への飛躍 Novo Nordiskは、GLP-1受容体作動薬(Ozempic、Wegovy)で世界的な成功を収めつつ、近年は肥満治療に続き、NASH、循環器、RNA創薬、希少疾患など多様な領域に拡大を図っています。買... -
Biotech Investment News:Gileadの過去10年+2025年の主なDealまとめ(2015〜2025)
【戦略レビュー】抗ウイルス薬からがん免疫治療・遺伝子治療への大規模シフト Gileadはもともと抗ウイルス薬、特にHIVやC型肝炎での世界的シェアを誇っていましたが、特許切れによる収益低下を背景に、2015年以降がん免疫治療や遺伝子治療へ積極的なM&... -
Biotech Investment News:バイエルの主な買収・提携まとめ(2015〜2025)
【戦略レビュー】ゲノム編集、細胞治療、眼科・がん領域への長期投資 Bayer(バイエル)はこの10年間で、伝統的な医薬から次世代の細胞・遺伝子治療へと軸足を移しつつあり、複数のバイオテクノロジー企業との戦略的買収・提携を進めています。特にBlueRoc... -
Biotech Investment News:ベーリンガーインゲルハイムの主な買収・提携まとめ(2015〜2025)
【戦略レビュー】心血管・免疫・がん領域を強化する多角的提携戦略 ベーリンガーインゲルハイム(BI)は、心血管代謝領域からがん・免疫疾患領域へのシフトを進めており、2015年以降、AI創薬、マイクロバイオーム、細胞療法、PROTACなど次世代技術に積極的... -
Rare & Pediatric Disease News Vol.3:小児がんの治療薬は大人と同じで良いのか?
成長過程にある子どもたちに、本当にふさわしい治療薬を ヒトは胎児期から成人に至るまで、およそ20年をかけて発達・成長します。生後3,000gで生まれた個体が10〜20倍にも成長するその過程で、ホルモンや代謝機能、免疫反応などが大きく変化します。 その... -
【Science News】Cancer Discovery Spotlight掲載:CAFがNK細胞を抑制し乳がん転移を促進する新機序
2025年6月号のCancer Discovery誌に掲載された最新研究で、がん関連線維芽細胞(CAF)が乳がんの転移形成を促進する新たな免疫抑制メカニズムが明らかとなりました。本研究は同号のSpotlightにも選出されています。 研究チームは、高齢化やBRCA遺伝子変異... -
Biotech Investment News:Amgen(アムジェン)の過去10年+2025年の主なDealまとめ(2015〜2025)
【戦略レビュー】バイオ医薬からRNA、腫瘍免疫、循環器へ拡張するアムジェンの挑戦 Amgenは、長年にわたり抗体医薬や骨疾患・炎症性疾患でのプレゼンスを確立してきましたが、近年はRNA創薬(ChemoCentryx)、ADCや腫瘍免疫(Teneobio、Five Prime)、大規... -
Biotech Investment News:Novartis(ノバルティス)の過去10年+2025年の主なDealまとめ(2015〜2025)
【戦略レビュー】ブロックバスターから核医学・再生医療・希少疾患へ ノバルティスは過去10年で、再生医療(Zolgensma)や核医学(Pluvicto)、希少疾患(IgA腎症・DMD)領域などを戦略的に強化してきました。高価格・高付加価値製品への移行が加速する中... -
【Biotech Investment News】Sanofiの2025年 戦略的ディール総まとめ
【Dealまとめ】Sanofiが2025年に進める注目のM&Aと提携(第3四半期に向けて) 2025年に入り、Sanofiは免疫、神経、希少疾患領域を中心に一連の積極的なM&Aと提携を進めています。以下に主なディールをまとめ、その戦略的な意図を整理します。 🧩 20... -
Biotech Investment News:Eli Lilly(イーライリリー)の過去10年+2025年の主なDealまとめ(2015〜2025)
【戦略レビュー】糖尿病・肥満症・オンコロジーのグローバル強化 Eli Lillyは、糖尿病と肥満領域で世界をリードしながら、オンコロジーや免疫、ニューロ領域への事業拡大も進めてきました。Mounjaro(チルゼパチド)の大ヒットを背景に、肥満症領域での新... -
Biotech Investment News:GSK(グラクソ・スミスクライン)の過去10年+2025年の主なDealまとめ(2015〜2025)
【戦略レビュー】ワクチンとスペシャリティ領域への集中投資 GSKは近年、大型買収よりも戦略的提携を通じて中長期的な競争力を強化してきました。中でもワクチン、免疫炎症、感染症、オンコロジーに注力し、アセット主導型の開発強化を図っています。 主な... -
Biotech Investment News:AstraZenecaの過去10年+最新Dealまとめ(2015〜2025)
【戦略レビュー】抗体・ADC・希少疾患への成長投資とグローバル共創戦略 AstraZenecaはがん領域における抗体医薬やADCへの投資を軸に、希少疾患(Alexion買収)やバイオ製造の内製化(Pfizer工場買収)などを通じてパイプラインと事業基盤を多角化してきま... -
【Science News】KRAS阻害と免疫依存性:膵臓がん治療における免疫系の役割を解明(Cancer Discovery要約/ひとこと付)
2025年6月にCancer Discovery誌オンライン版に掲載された最新研究により、KRAS G12D阻害薬による膵臓がん(PDAC)治療において、**T細胞依存性の腫瘍退縮メカニズム** が重要な役割を果たすことが示されました。 膵がんではKRAS G12D変異が主要ドライバー... -
【若返り・老化・再生研究シリーズ②】GLP-1受容体作動薬がアルツハイマー病に与える影響:Nature Agingの最新報告から
2025年5月に公開された Nature Aging の報告によると、糖尿病治療薬として知られるGLP-1受容体作動薬(GLP-1R agonists)が、アルツハイマー病(AD)の進行を遅らせる可能性があることがマウスモデルで示されました。 研究のポイント Zhangらによる研究で... -
Biotech Investment News:AbbVie(アッヴィ)の過去10年+2025年の主なDealまとめ(2015〜2025)
【戦略レビュー】Humira以降を見据えた多様な領域への拡張戦略 AbbVieは、主力製品Humira(アダリムマブ)の特許切れによる影響を見据え、免疫、がん、神経、眼科、美容医療など多岐にわたるパイプライン強化を実施してきました。大型M&Aから、RNA、ペ... -
Biotech Investment News:Bristol Myers Squibb(BMS)の過去10年+2025年の主なDealまとめ(2015〜2025)
【戦略レビュー】免疫チェックポイント阻害薬Opdivoを中核に、新モダリティ強化戦略 BMSはOpdivo(ニボルマブ)とYervoy(イピリムマブ)の組み合わせによるがん免疫治療の先駆者として知られています。この10年では、細胞療法、ADC、T細胞エンゲージャー...